浪花一丁
福井で飲み歩くとしたら片町か福井駅前、それ以外に候補は無い。
どうしてもそれ以外に、となると地元の人間だけが知っているような穴場を案内してもらうしかないんだけど、今日紹介するのはそういう穴場からも逸れるような感じの店だ。
ここは辺鄙な駅の近くにある飲み屋で、同じ敷地内に弁当屋が併設されている。
周りにはほぼ競合店が無く、何か飲み屋を散策するとなるとこの店かGoogleマップに表示されない謎のスナックに入るしか無い。(そこにも今度潜入する予定だ)
メニューは粉物が中心で、大阪の粉物屋で修行した店主が始めたらしいが今は気怠い感じの女性の店員さんが奥で焼いている。
焼き物は時間が掛かるのですぐに出て来る牛すじ煮を頼んだ。辛いものが好きなので韓国風味を選択。肉の煮込みがもう少しかな、少し硬いけど汁がかなり旨いので総合的には結構良いです。
「今月末から年明けに掛けて結構雪降るみたいですね。」
カウンター席に座って一人で飲み食いする俺に、50代ぐらいの貫禄のある男性が話しかけて来た。
店員さんが奥でせっせと焼き物してるので、多分この人が店主だなと思ってぽつぽつと会話を交わしていると、この人はアルバイトさんだった。そして奥で焼き物してる若い女性の方が店主だった。
彼が言うには、かつて福井大学前に存在した「七味屋」という名のたこ焼き飲み屋で20年程店長をやっていて、2017年に閉店したそうだ。そして今は昼の仕事を続けながら土日だけ夜ここにアルバイトとして入っているとか。(FacebookとTwitterアカウントが今も残っていて、何故か本人では無く客が勝手に作った物らしい。)
夜の飲食あるある言います。妙に貫禄のある波瀾万丈のアルバイター居がち。
そうこうしている間に焼き物が来ました。コレは何だったかな。忘れたけど下がキャベツの千切りでした。
コレは例のアルバイトさん作のたこ焼き。七味屋での腕を買われてか、たこ焼きは彼の持ち回りらしい。
焼き物類旨いのですが、特別感が無いので通い詰めようとは思えなかった。
土曜日の夜に行ったけど客が俺一人だけだったのはそれはそれで良かったが、カウンター席の真後ろが4人掛けの席なので、本来一人飲みには本当に向いていないだろう。
営業時間 17:00〜24:00月曜定休